her/世界でひとつの彼女 あらすじ
少し先の未来のロサンゼルスが舞台です。そこではパソコンのOSはAI（人工知能）により、今よりも進化しています。手紙をクライアントの代わりに書くことを仕事にしているセオドアも、新しく入れたOSの声を女性に設定し、OSとの会話をはじめたのでした。
OSはサマンサと名のり、次第に二人は打ち解けていきます。サマンサは業務をこなすだけではなく、ウィットに富んだ会話をしてくれる人間味のある存在。妻との離婚問題で孤独を感じていたセオドアの心を温め、潤します。外出先でスマホを使ってサマンサと会話をすれば、デートをしているような感覚になり、その場の美しい景色に合わせた音楽を彼女が作曲。いつしか二人は恋人としてつき合っているような関係になっていきます。
しかし、二人の関係が濃厚になっていく一方で、サマンサには変化がーー
序盤の孤独を抱え、うなだれ気味だったセオドアが、サマンサとの交流でどんどん明るい顔になっていくのがわかりました。だけど、それは生身の人間との面と向かった交流では得られない、何か常軌を逸した高揚感だったように思います。
こういう普通ではあり得ない心情の演技は、やはりホアキン・フェニックスに似合っています。そして上手いです。
対するサマンサ（の声）を演じたスカーレット・ヨハンソンも良さがふんだんに引き出されています。
そんな二人のやりとりに高揚するのは観ている方も同じなのに、サマンサがAIだという事実に切なくなります。
パソコンやスマホに向き合うことの方が、人と会うより多いかもしれない。そんな社会の状況への警告を感じる一方で、OSとのパートナーシップがセオドアの心を変えたように思います。
紹介している情報は、2022年3月時点の情報です。現在は配信終了している場合もありますので、詳細は各配信サービスの公式ホームページにてご確認ください。
her/世界でひとつの彼女 出演者・スタッフ
| 監督 | スパイク・ジョーンズ |
|---|---|
| 脚本 | スパイク・ジョーンズ |
| 製作 | ミーガン・エリソン スパイク・ジョーンズ ヴィンセント・ランディ（英語版） |
| 製作総指揮 | チェルシー・バーナード ナタリー・ファリー ダニエル・ルピ（英語版） |
| 出演者 | ホアキン・フェニックス エイミー・アダムス ルーニー・マーラ オリヴィア・ワイルド スカーレット・ヨハンソン |
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